慶州 南山 七仏庵 磨崖仏像群と 神仙庵 磨崖菩薩半跏像
韓国 世界文化遺産、慶州歴史遺跡地区-南山地区
住所:慶州市 南山洞 山 36-4(경주시 남산동 산 36-4)
七仏庵 磨崖仏像群は、南山の磨崖仏像の中でも最高傑作とされています。
七仏庵(チルブルアン・칠불암)は、慶州 南山の南東、烽火台の稜線から伸びた深い谷、烽火谷(ボンファゴル・봉화골)の中腹に位置する小さな庵で、巨大な自然岩石に釈迦三尊仏と四方仏など、7体の仏菩薩像が刻まれているということからその名が付けられました。
七仏庵へ登る道は、いくつかの道に通じています。
その中でも統一殿を出発し、西出池~南山洞三重石塔~念仏寺址~烽火渓谷に沿って登るのが便利です。
山の入口にある南山洞(ナンサンドン・남산동)は、牧歌的な風景が美しい村で、南山を背景にそびえ立っている石塔と調和して山水画を見ているようです。
山道の入り口から山腹の泉(大安堂)までは、ゆるやかな登り坂です。
自然の音を友に、煩悩多き日常から離れ、しばし清浄な世界に身を任せます。
泉から庵までの約100mは、急な石段です。
ぎっしりと茂った竹(笹)の森の間にある石段を一つづつ踏んで登りながら、森の道の美しい風情を楽しんでいると、尼僧の朗らかな念仏に引かれ、いつのまにか庵の庭に到着します。
巨大な自然岩石に刻まれた七つの仏菩薩様が、慈悲深く穏やかな微笑みで訪問客を迎えます。山の下にパノラマのように広がる尾根の美しい風景は感嘆を導き、心を開くと煩悩までも一挙に消えてしまうようです。
七仏庵は、険しい尾根の上に建てられ、境内には本堂や三聖閣などの建物があります。本堂には仏像が奉安されておらず、外側の七つの仏菩薩様(釈迦三尊仏と四方仏)に向かって参拝するように造られており、寺の庭には石塔と塔部材などがあります。そして、庭の片隅にある郵便ポストは、絵葉書に南山の思い出を書き、愛しい人への思いを込めて、送ることができます。フロアには、コーヒーやミネラルウォーター、クッキーなどを置いて無料で提供しています。苦労の末に庵を訪れた訪問客のための心遣いが感じられます。
※七仏庵文化財解説(韓国語):毎週土曜日(10:00、11:00、12:00時)
慶州 南山 七仏庵 磨崖仏像群・경주
남산
칠불암
마애불상군
文化財指定:国宝 第312号
急な山の中腹に築台を築き上げ、巨大な自然岩石を屏風のように削り、釈迦三尊仏を浮彫で祀り、その前側に1.74m間隔を置いて4面の岩に四方仏を彫り、全部7体の仏菩薩像が造成されてあります。
釈迦三尊仏中央の如来座像は、華やかな蓮の花の上に座って豊かで堂々とした姿で、顔いっぱいに慈悲深い微笑を浮かべています。法衣は偏袒右肩*の姿で、柔らかく体の屈曲を表現し、手印は降魔触地印で、右手は膝の上に乗せて指先を地面に向け、左手は腹部に当てています。左右には脇侍菩薩立像を配置し、全身をやさしく包み込む服を着ています。
四方仏は華やかに咲いた蓮の花の上に、慈しみ深く座っている形をしており、方向によって手の形をそれぞれ変えています。東側の面は、東方瑠璃光世界の薬師如来、西側の面は西方浄土極楽世界の阿弥陀仏を刻んでいます。
石窟庵の仏像より早い時期の7世紀末から8世紀初めに作られました。
南山の様々な仏像の中で唯一国宝に指定されており、新羅仏教美術全盛期の最高傑作とされています。
*偏袒右肩:相手に恭敬の意を表す法衣の着方で、右肩を肩脱ぎにし、左肩のみを覆うこと。
七仏庵から神仙岩に行く道…
七仏庵 磨崖仏像群が刻まれた屏風岩の上側、神仙岩の崖っぷちに磨崖菩薩半跏像があります。磨崖仏像群の裏に回って尾根の方向にあり、急な山道に沿って250m、20分ほど登っていきます。松林と岩山の道に沿って登っていくと、南山の風景と奇妙な岩が絶景を成し、まるで天国に向かうはしごのようで、下からは徐羅伐原が一望できます。
尾根から南に約60m下に入ると、何十路もの崖の神仙岩の南側の面に、三面宝冠をかぶり、神秘的な姿をした磨崖菩薩半跏像が一面に笑みを浮かべて訪問者を迎えます。
慶州 南山 神仙庵 磨崖菩薩半跏像・경주
남산
신선암
마애보살반가상
文化財指定:宝物 第199号
神仙庵 磨崖菩薩半跏像は、神仙岩の崖の南の面に1.4mの高さで刻まれています。
まるで兜率天内院宮にいるような、雲の上に浮かんでいるような、慈悲深く豊満な微笑を浮かべ、そっと閉じた両目は、禅定に入ったような、娑婆世界の衆生について見ているようです。
自然の岩石に菩提樹の葉の形をした龕室を削って作り、その中に体を前かがみにした磨崖仏を彫刻しています。龕室をそのまま挙身光*としました。
目は細く、口元には見えるか見えないかの笑みがあり、全体的に穏やかで慈悲深い姿をしています。
裾は台座の下に落ちていて、左足は台座の上にのせ、右足は自然と台座の下に垂らして半跏に近い姿をしています。こうした姿勢を遊戯座像といい、遊戯座はとても楽に座っているという意味です。
頭部は3面の宝冠をかぶり、その上に肉髻**がそびえています。
髪飾りを結んだ紐は蝶々の羽のように結び目を作り、耳のあたりまであり、両肩に垂れています。両手は胸の前で持ち上げ、右手には花枝を持ち、左手は親指と紙を合わせて説法印を押しています。裾は、しなやかに身体の屈曲を表現しながら膝の下に垂れ下がっており、まるで風に舞っているように繊細に表現されています。
足元には華麗な雲を刻み、この菩薩様が天上の世界にいることを表しています。
*挙身光や菩薩の全身から発する光。
**肉髻:仏の三十二相の一。頭頂部に一段高く碗形に隆起している部分。
下り道…
神仙岩の尾根から七仏庵〜統一殿に戻ると1.65km、およそ1時間30分かかります。
統一殿を出発し、全体的な巡礼時間は、4時間ほどです。
神仙庵から山の稜線を越え、高位峰〜茸長村、イヨンぜ(峠・이영재)~茸長寺谷 三重石塔&石造如来坐像〜金鰲峰〜三陵、イヨンぜ(峠・이영재)~茸長寺谷 三重石塔& 石造如来坐像〜金鰲峰~統一殿として一周することもでき、南山への上り下りは多方面に分かれています。
[旅 Tip]
山の入口の村、南山洞には、お寺や塔、文化遺跡地が散在しており、多くの芸術家が住んでいることで知られています。村には韓屋ペンションと有名なグルメ店があり、カフェには地元の人々が多く訪れ、新羅千年の痕跡と共に田園的な田舎町の雰囲気でゆったりとした時間を過ごすことができます。
南山洞 統一殿を出発 → 七仏庵までは3.4km、1時間30分ほどかかります。
七仏庵は岩山で、石段が多い場所です。ハイキングの服装、アップダウンがあったり、木の根が多いため、ハイキングシューズがおすすめです。リュック、帽子、雨具、手袋、お弁当と飲料水、ガイドマップを用意すれば、もっと安全に楽しめます。
[公共交通]
※市内バス:11番(運行間隔:20分)
※慶州市外バス停(高速バス停)から仏国寺行きの市内バスに乗って→統一殿停留場下車(約35分)
※タクシー料金は約12,000~15,000ウォンぐらい。
[地元でおすすめする飲食店]
▮食堂:西出池手豆腐(서출지손두부)
▮ご住所:慶州市 南山1キル 38(경주시 남산1길 38 )、Tel: 054-776-5292
▮代表メニュー:豆腐専門店、純豆腐チゲ(두부전문점, 순두부찌개)
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